毎年４月１３日、日本では決闘の日と記念日に制定されています。これについて、調べてみました。
決闘とは、両者の間に恨みや解決しがたい争論がある場合、取り決めた方法で戦って勝負を決することです。西洋では騎士やガンマンなどが行うものとして有名ですが、日本にも歴史に残る決闘を行った2人の武士がいます。それが、剣豪として名高い宮本武蔵と佐々木小次郎です。
宮本武蔵と佐々木小次郎は、1612年（慶長17年）4月13日に、豊前小倉沖にある巌流島（船島）で決闘をしました 。この決闘は、当時修行で全国を回っていた武蔵が、細川家の剣の指南役だった小次郎に挑んだものです。武蔵は約束の時間より遅れて現れ、小次郎を怒らせました。そして、船の櫂で作った長い木刀で小次郎の刀を受け流し、頭部を打ち砕いて勝利しました。
この決闘は、日本の剣術史上でも最も有名なものの一つであり、多くの小説や映画や漫画などで描かれています。しかし、実際の2人の年齢や経歴などは不明な点が多く、諸説があります。例えば、小次郎は武蔵と同年代の美青年ではなく、60歳くらいの老人だったという説や、武蔵は弟子たちに小次郎を殺させたという説などがあります。
決闘の日は、この巌流島の戦いに因んで制定された記念日です。巌流島は本当の名前を「船島」といいますが、佐々木小次郎の剣の流派が「巌流」だったことから「巌流島」と呼ばれるようになりました。巌流島は現在も福岡県北九州市下関市にあります。
巌流島近くの手向山公園では、毎年4月の第2日曜日に「武蔵・小次郎まつり」が開催されています。この祭りでは、神事や奉納の武道演武・決闘の再現・小中学生の剣道大会などが行われます。また、宮本武蔵や佐々木小次郎に関する碑や銅像も見ることができます。
日本には「決闘罪」という法律もあります。これは1889年（明治22年）に制定された特別法で、決闘をした場合や挑んだ場合や、仲裁人として決闘を手助けした場合に罰せられるものです。この法律は現在でも有効で、最高で懲役10年の刑が科せられます。しかし、実際にこの法律が適用された例はほとんどありません。なぜなら、日本では決闘という文化がほとんど根付いていないからです。
決闘というと、西洋の騎士や貴族が名誉をかけて剣や拳銃で戦うイメージがありますが、日本ではそうした風習はありませんでした。もちろん、武士や侍が一対一で戦うことはありましたが、それは決闘というよりは勝負や試合という感覚でした。また、日本の武士道では、相手を殺すことよりも生かすことが尊ばれました。そのため、決闘で相手を殺すことは不名誉な行為と見なされました。
では、なぜ日本に決闘罪という法律ができたのでしょうか？それは明治維新の時代に、西洋の文化や思想が流入した影響です。当時の日本は近代化を目指して西洋の制度や法律を導入しましたが、その中には決闘に関する規定も含まれていました。しかし、日本人にとって決闘は馴染みのないものでしたし、実際に行われることもほとんどありませんでした。そのため、決闘罪は形骸化してしまいました。
しかし、決闘罪が全く使われなかったわけではありません。実は、日本史上唯一の決闘罪の判例があります。それは1927年（昭和2年）に起きた「大阪毎日新聞社事件」です。この事件では、大阪毎日新聞社の記者が東京朝日新聞社の記者に対して決闘を挑みました。その理由は、東京朝日新聞社の記者が大阪毎日新聞社の記者を「ハゲ」と揶揄したからです。
この事件では、大阪毎日新聞社の記者が東京朝日新聞社の記者に電報で「ハゲ野郎」と返事しました。すると、東京朝日新聞社の記者は激怒して、「ハゲ野郎」を訂正するように要求しました。しかし、大阪毎日新聞社の記者は拒否しました。そこで、東京朝日新聞社の記者は大阪まで飛行機で駆けつけて、「名誉を守るために決闘しよう」と言いました。そして、二人は拳銃を持って公園に向かいました。
しかし、その続きはどうなったのでしょうか？実は、この事件はあまりにも馬鹿げていたので、両社の上司が介入して決闘を中止させました。そして、二人の記者は和解しました。ところが、その後も「ハゲ野郎事件」は新聞界の笑い話として語り継がれました。なぜなら、この事件にはもう一つ驚くべき事実があったからです。
それは、二人の記者が実は親戚だったということです。そうです、彼らは従兄弟だったのです。しかも、幼い頃から仲が良くてよく遊んでいたというのです。では、なぜ彼らはこんなにも喧嘩をしたのでしょうか？それは、彼らがライバル意識を持っていたからです。彼らは同じ年で同じ大学を卒業して同じ新聞社に入社しました。しかし、その後、大阪毎日新聞社の記者は東京朝日新聞社に移籍しました。それ以来、彼らは同じ分野の記事を書くことになりました。そして、互いに自分の記事が優れていると思っていました。
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